罪を背負う兄弟の絆。残酷な真理に立ち向かうダークファンタジー『鋼の錬金術師』
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罪を背負う兄弟の絆。残酷な真理に立ち向かうダークファンタジー『鋼の錬金術師』

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TAMAKI

マンガ・アニメ・声優が大好きなオタク女子。気になった作品は大人買いがモットー。休日はマンガを読んだり録り溜めたアニメを見て過ごしてます。『らんま1/2』と『花より男子』がバイブルの平成産まれのゆとり世代です。

ハッピーエンドでみんなが幸せになって終わるような笑顔溢れる漫画が好きだ、そう思っていた私の考えを覆した作品があります。

それが『鋼の錬金術師』です。

私は高校生の頃にこの作品を読んで、深いストーリーとダークな世界観に心を動かされ魅了されました。

ただ楽しいだけではない、何かを考えさせられるような作品を探している人におすすめの『鋼の錬金術師』の魅力をご紹介します。

(出典:鋼の錬金術師(1):荒川弘)

『鋼の錬金術師』の作品情報

『鋼の錬金術師』は荒川弘原作の漫画作品です。

主人公のエドワード=エルリック(通称:エド)と弟のアルフォンス=エルリック(通称:アル)は父が錬金術師であることも影響し、幼い頃から錬金術の才能を開花させていきます。

幸せな毎日が続くはずだったが、父の不在中に最愛の母が病で帰らぬ人となってしまいます。

現実を受け入れられないエドとアルは、錬金術の最大の禁忌である人体錬成で母を蘇らせようとしますが失敗し、エドは左脚を、アルは身体全てを失います。

エドは錬金術の「何かを得るためには何か代償を払うという等価交換の原則」に従い、自分の右腕を犠牲にしてアルの魂を甲冑に定着させます。

左脚と右腕が機械鎧(オートメイル)になったエドと、食事や睡眠ができず温かさを感じることができない身体になったアル、兄弟2人は元の身体を取り戻すため国家錬金術師となって旅に出ます。

兄弟が背負う罪と罰。『鋼の錬金術師』の4つの魅力

たくさんの人に支持され「名作」とされる 『鋼の錬金術師』は1話目からクライマックスのように目まぐるしくストーリーが展開していきます。

今回は『鋼の錬金術師』の見どころをご紹介します。

1.絶望感のあるダークファンタジー

主人公は、最愛の母を蘇らせることに失敗し、自分の右腕と左脚を失って弟の身体までも失ってしまうところから物語は動き出します。

エドは「死んだ人は帰ってこない=母親を蘇らせることはできない」という真理を身をもって経験しますが、この絶望を味わったからこそ旅に出ることを決意します。

人の死や生きることの意味、人造人間(ホムンクルス)などダークな世界観で展開されていく作品ですが、この暗く辛い物語の中で、エドとアルが自らの手で未来を切り開く姿に夢中になる人も多いでしょう。

作中では何度も絶望感のある出来事が起こりますが、それに立ち向かい乗り越える姿は必見です。

ずっと明るく単調な物語ではないからこそ、這い上がる姿に感動を覚えます。

2.罪を背負う少年たちの生き様

エドとアルは錬金術師の禁忌である「人体錬成」を行った罪を背負い、そして自らの身体を失うという罰を受けながら生きていきます。

主人公でありながら完全な正義のヒーローとは言えない2人には共感する部分もたくさんあります。

誰しも過去に悪いことをしてしまったり、誰かに対して嫌なことをしてしまったり、という経験があるのではないでしょうか?

消したい記憶だけどずっと心に残ってしまうということもあります。

しかし、その辛い経験を自分の糧として教訓として生きていくエドとアルの姿には、心を救われる瞬間もあります。

エドとアルの生き方は、ただ罪の意識を持つのではなく、その経験を活かして今後に繋げることを教えてくれます。

3.散りばめられる伏線と鮮やかな回収

『鋼の錬金術師』の作中には多数の伏線が張り巡らされ、読み進めるごとに鮮やかに回収されていきます。

「あの話のあのセリフが…?」「あの行動はこのときのためだった!」そんな驚きとゾクゾクと鳥肌が立つようなストーリー展開には、まさに一コマも見逃せません。

私自身、伏線を確認するために何度も読み返しています。

人造人間(ホムンクルス)のグリードが「ありえないなんてことはありえない」(7巻)というセリフを言うシーンがあります。

まさにこのセリフは『鋼の錬金術師』の作品そのものを表していると私は考えています。

ありえないことの連続とそれらが伏線でつながる瞬間は必見です。

4.社会問題に切り込んだ作品

『鋼の錬金術師』は世の中にある社会問題にも触れている作品だと私は思います。

戦争、人種差別、死生観など、作品を通じてこれらの問題に向き合うきっかけになることが、「ただ楽しい」だけではない物語を展開している『鋼の錬金術師』の目的でもあると私は考えています。

見て見ぬふりをしたくなるような問題を漫画というツールで教えてくれている、そんな作品だからこそ私はこれからもずっと何度も読み続けていくと思います。

人間の愚かな部分を生々しく描いている作品なので、読むことで考えさせられることもたくさんありますが、だからこそ読んだ人の心に残る漫画作品ではないでしょうか。

まとめ

私は高校生の頃にこの作品に出会いました。
それまでは、薄暗い世界観の漫画は苦手だったのですが、『鋼の錬金術師』を読んだことがたくさんの事を考えるきっかけにもなり、今の自分ができているまさにバイブルとも言える作品です。

読む人によって感じることも考えることも変わる作品だと思います。

そして何より、小難しいことを抜きにしても、ストーリーもキャラクターも魅力的で面白さの詰まった作品です。

気になる人はぜひ一度読んでみて下さい。

今回紹介した作品はこちら

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